「シニア留学が気になるけど自分にもできるか不安...」
「50代・60代・70代の留学で失敗しないためにはどんなところに気をつけるべき?」
育児や仕事も落ち着き、50代・60代・70代での新たな挑戦として留学を考えていても、そんな不安や疑問を感じる方も多いのではないでしょうか?
本記事では、元留学エージェントの筆者が、シニア留学でよくある失敗例を紹介するとともに、現地生活を無理なく楽しむための準備のポイントを解説します。
本記事で、シニア留学で気をつけるべき点を押さえ、これからの留学準備に役立ててください。
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シニア留学が注目される理由
近年、「シニア留学」が注目を集めています。
その背景の1つには、文部科学省が「生涯学習社会の実現」に向けた取り組みを進めていることもあるでしょう。
年齢を問わず学び続けることの重要性が重視される今、50代・60代・70代のシニア世代にとって「シニア留学」は新しい知識やスキルを得るための学びの選択肢の1つです。
仕事や子育てが一段落した今だからこそ、時間に余裕をもって留学プランを立て、目的に合わせて学びを深めることが可能です。
ただし、シニア留学でも、準備が不十分だと「想像と違った」と後悔するケースがあります。
次に紹介する失敗例を参考に、注意すべきポイントを押さえたうえで、計画的に準備を進めましょう。
シニア留学でよくある失敗は?
シニア留学でよくある失敗例を4つ紹介します。
失敗例①:語学力が十分になかった
シニア留学の失敗でよくあるのが、語学力が十分にないまま留学してしまい、現地の授業やコミュニケーションに苦戦するというものです。
語学学校では、入学時点の英語力に合わせてクラス分けが行われるため、レベルに合ったレッスンを受けられることがほとんどです。
しかし、基本的な英語力がないと、授業の難易度が高く感じられたり、クラスメイトとうまく打ち解けられなかったりして、留学中に辛い思いをすることがあります。
学びの質を下げないため、最低限の日常会話力や基礎文法を身につけておくことが重要です。
失敗例②:年齢層を無視して学校を選んでしまった
語学留学でよくあるのが、学生の平均年齢をよく確認せずに学校を選び、クラスメイトとの年齢差にギャップを感じてしまうケースです。
ほとんどの語学学校では、学生は20代が中心。学校や時期によっては、学生の平均年齢がさらに下がることもあります。
学校ごとの年齢の傾向を理解しないまま行き先を選ぶと、クラスに馴染みにくく「思っていたのと違った」と感じることもあるでしょう。
周りとの年齢差が気になる場合は、50代以上向けのシニアコースを用意している学校を選ぶ方法もあります。
年齢層や自分に合うコースがあるかをチェックして学校を選ぶようにしましょう。
失敗例③:生活環境が合わなかった
留学先の国やプランをうまく選べていなかったために、現地の食文化や住環境が合わず、大きなストレスを抱えることもあります。
たとえば、脂っこい食事が多いために食事を楽しめなかったり、寮の設備が古いために不便を感じたりするケースです。
特にシニア層にとっては体調管理が重要です。ストレスの多い生活は身体への負担を増やし、体調を崩しやすくなることもあります。
留学先の国や留学プラン選びでは、安いという理由だけで決めず、生活環境やサポート体制についても事前に十分調べたうえで決めることが大切です。
失敗例④:費用の見積もりが甘かった
留学の費用見積もりが甘く、想像以上に費用がかかり「失敗した」と感じるケースもあります。
留学には、学校のコース費用や滞在費用のほか、航空券や健康保険、現地での食費や観光費用なども必要です。
特に、シニア層の場合は、保険は上位プランでの契約が必要な場合もあり、一般に留学費用として紹介されている金額より多く費用がかかる場合があります。
また、利用する飛行機のサービスにこだわったり、個室での滞在や個別レッスンなどにこだわったりすれば、その分費用が上がります。
こうした点を踏まえずに計画してしまうと、予算オーバーで留学生活を楽しめなくなるリスクがあるでしょう。
シニア留学で失敗しないための準備
シニア留学でよくある失敗を避けるには、留学準備の際に、次の4つのポイントを押さえておくことが大切です。
- 留学エージェントを活用する
- 語学力や分野の知識を強化しておく
- 健康面の備えをしておく
- 渡航する国の情報を調べておく
それぞれ詳しく解説します。
留学エージェントを活用する
シニア留学の準備では、留学エージェントの活用がおすすめです。
留学エージェントは、さまざまな国や学校の情報を豊富に取り揃えており、シニア留学に適した学校選びやコース選択、滞在方法まで、プロの視点で的確にアドバイスしてくれます。
特にシニアの方は、現地のサポート体制が整っている学校や、年齢層が近い環境を選べるよう、エージェントに相談してみるとよいでしょう。
相談の際は、自分の希望や不安点を整理しておくことも大切です。
カウンセラーと希望条件を共有することで、適切なプランについての情報が得られ、ミスマッチを防ぎやすくなります。
語学力や分野の知識を強化しておく
現地での学びやコミュニケーションで得られる成果を高めるには、語学力や学ぶ予定の分野の知識強化は欠かせません。
専門知識については、論文やニュースなど、できるだけ関連の情報を見ておくことで、後の学習に役立つことがあります。
語学力の強化なら、自分で教材を使って学習を進めるほかにも、オンライン英会話を活用し、英語で話すことに慣れておくのもおすすめです。
健康面の備えをしておく
万一、現地で入院することになれば、海外では日本に比べ医療費が高額になることもあるため、健康面にもしっかりと備えておくことが大切です。
持病があれば事前にかかりつけ医まで相談し、常備薬についてもアドバイスを求めておきましょう。
現地での食事から整えるなら、ホームステイよりも、キッチン付きの寮で自炊したほうがいいこともあり、健康面を考えた滞在方法を選択して留学準備を進めておくことも大切です。
また、万一の場合に備え、海外旅行保険のプラン内容もよく検討し、安心できるプランを選んでおきましょう。
渡航する国の情報を調べておく
渡航先の国の文化や慣習を知り、現地生活に備えることも大切です。
公共交通機関の遅延や医療制度の違い、治安面での注意点など、日本と異なる点は多くあります。事前にどんなリスクがあるか調べ、対策を立てておきましょう。
情報収集には、現地情報サイトを見るほか、経験者から直接聞くか、難しければ、留学体験者のブログを読んでみるのもおすすめです。
現地で困ったときは、通っている学校まで相談するのが一番ですが、緊急時の問い合わせ先として、現地の日本大使館や領事館の連絡先情報まで事前に整理しておくとさらに安心です。
筆者が留学をサポートした経験上、現地の様子がわからないために余計に不安を感じてしまうというのはよくあることなので、気になることは自分から積極的に調べておくようにしましょう。
失敗しないために!シニア留学におすすめの国
渡航先の国については、治安面や生活コスト、レッスン形態の特徴も見て選ぶようにするのがおすすめです。
以下では、シニア層の語学留学におすすめの国を3つ紹介します。
カナダ
カナダはシニア留学でも安心して過ごしやすい国の1つです。
比較的治安がよく、都心部でも自然豊かでゆったり過ごせる環境が整っています。
外国人の受け入れに寛容なカナダでは、日本人留学生も多く、初めての留学で日本人とのつながりがあったほうが安心な方にもおすすめです。
ただし、日本人コミュニティに頼りすぎて、日本語ばかり話してしまうことのないよう気をつけましょう。
カナダは、時期や地域によっては雪深い場所もあるため、事前に情報をよくチェックして地域を選ぶようにしてください。
マルタ
地中海に浮かぶ島・マルタもシニア留学におすすめの国です。
比較的温暖で、治安もよく、ヨーロッパの中では相対的に費用を抑えやすいのも魅力です。
街全体が世界遺産となっており、美しい街並みを楽しみながら現地での滞在を楽しめます。
マルタは比較的大学生に人気の留学先であるため、学校や留学の時期によっては年齢層が若くなりやすい傾向にあります。
50歳以上向けのプログラムを展開している語学学校も多数あるので、よくコースを比較して選べるとよいでしょう。
マルタへは日本からの直行便がなく、フライトは経由便の利用で20時間を超える場合もある点には注意してください。
フィリピン
シニア留学におすすめなのは、英語も公用語の1つであるフィリピン。なかでも、セブ島への留学がおすすめです。
フィリピンではマンツーマンレッスンをメインに取り入れる学校が多く、自分のペースでしっかり英語を学びたい方に適しています。
日本からセブ島までは直行便があり、4時間半〜5時間半ほどのフライトで行くことが可能です。
日本との時差も1時間で、年間を通して温暖な気候なため、心理的にも身体的にも負担を抑えやすい行き先でもあります。
物価も安く、現地でかかる費用を含め、全体費用を抑えやすいのも特徴です。
ただし、設備やインフラ面で日本と同じ水準を期待すると、ストレスを感じることがあります。事前に情報を集め、納得できる環境を選びましょう。
シニア留学の失敗例を知って備えよう
留学には年齢の上限が設けられていないことがほとんどで、50代以上の方でもチャレンジが可能です。
シニア留学で「失敗」となってしまうのは、多くの場合、留学前の準備不足。
国や学校ごとに特色が異なるため、しっかり情報収集をして、自分の希望と合致しているかを見極めて選ぶことが大切です。
留学エージェントを活用すると、プランの提案だけでなく、希望に沿ったアドバイスを受けることも可能なので、積極的に利用を検討してみましょう。
ここで紹介した失敗例や対策も参考に留学準備を万全にして、チャレンジを楽しんでください。