オーストラリアのケアンズは、ワーキングホリデーで人気の都市の一つです。この街は、世界遺産のグレートバリアリーフや熱帯雨林に囲まれた自然豊かな環境にあり、1年中温暖な気候で過ごしやすいのが特徴です。
また、物価が比較的安く、求人も多いためワーキングホリデー初心者でも安心して滞在できます。
本記事では、ケアンズの魅力やワーキングホリデーの特徴、仕事や費用、充実した滞在のコツなどを詳しく解説していきます。
ケアンズの魅力とワーキングホリデーの特徴
ケアンズは、オーストラリアのクイーンズランド州北部に位置する人口約15万人の都市で、ワーキングホリデーの人気の渡航先となっています。
豊富な観光スポットと大自然
ケアンズ最大の魅力は、豊かな自然環境と多彩な観光スポットにあります。
世界最大の珊瑚礁であるグレートバリアリーフは、ケアンズから船で約1時間半ほどの場所に位置し、シュノーケリングやダイビングを楽しむことができます。透明度の高い海水と色鮮やかな珊瑚礁、そして熱帯魚など、海の中の美しい世界を堪能できるでしょう。
他にも熱帯雨林の広がるキュランダ高原やケープトリビュレーションやポートダグラスなど、美しいビーチリゾートへのアクセスも良好です。ケアンズを拠点に、様々な自然の魅力を体験することができるでしょう。
1年中温暖な気候で過ごしやすい環境
ケアンズは熱帯性気候に属し、1年を通して温暖で過ごしやすい気候が特徴です。
最高気温(℃) | 最低気温(℃) | |
---|---|---|
1月 | 31.4 | 23.9 |
2月 | 31.2 | 24.0 |
3月 | 31.3 | 23.0 |
4月 | 31.2 | 22.7 |
5月 | 28.0 | 19.2 |
6月 | 27.8 | 18.6 |
7月 | 26.3 | 19.1 |
8月 | 26.3 | 16.3 |
9月 | 27.8 | 18.5 |
10月 | 29.8 | 19.0 |
11月 | 31.3 | 21.0 |
12月 | 31.8 | 24.2 |
出典:オーストラリア気象庁
実際に2023年のデータを見てみると夏季の平均最高気温は30℃前後、冬季でも平均最低気温は低くても16℃程度と、年間を通して温かく、快適に過ごせます。海水浴やマリンスポーツを楽しむには最適な気候といえるでしょう。
ただし、夏季は雨季にあたるため、スコールのような短時間の強い雨が降ることがあります。急な雨に備えて、折り畳み傘を持ち歩くのがおすすめです。また、紫外線対策も必要なので、日焼け止めクリームの使用やサンガラスの着用を心がけましょう。
物価が安く生活費を抑えられる
ケアンズはシドニーやメルボルンなどの大都市と比較して、物価が比較的安いのが特徴です。特に家賃や食費などの生活費を抑えられるため、ワーキングホリデーの滞在先として人気があります。
また、市内にはマーケットやスーパーマーケットが充実しており、自炊することで、さらに節約することができます。特に、ケアンズ市内で定期的に開催されるラスティーズマーケットでは、新鮮な果物や野菜、シーフードなどを手頃な価格で購入できます。
地元の人にも人気のこのマーケットを上手く活用すれば、食費を大幅に抑えられるでしょう。
コンパクトな街並みとアクセスの良さ
ケアンズの中心部は、コンパクトにまとまっているため、徒歩や自転車で簡単に移動できます。街の中心部にあるエスプラネードでは、散歩やジョギングを楽しむ人が多く、リラックスした雰囲気が漂っています。
一方、郊外へのアクセスも、バスやレンタカーを利用すれば、簡単に行くことができます。例えば、キュランダ高原へは、市内からバスで約2時間、レンタカーなら約1時間で到着します。
ケアンズのワーキングホリデーができる仕事
ケアンズは、観光業が盛んな都市であるため、ワーキングホリデーで働ける仕事も多岐にわたります。ここでは、代表的な職種を紹介します。
ファームでのピッキング・パッキング作業
ケアンズ周辺には、マンゴーやバナナ、コーヒーなどを栽培しているファームが多数あります。ワーキングホリデーの参加者は、これらのファームでピッキング(収穫)やパッキング(箱詰め)の作業に従事することができます。
特に、セカンドワーキングホリデービザの取得を目指す場合は、指定された農業関連の仕事に88日以上従事する必要があるため、ファームでの仕事は人気があります。
また、歩合制のファームが多いですが頑張り次第では時給AU$50以上稼ぐことができるのもファームでの作業の特徴です。
ホテルやレストランでの接客・サービス業
観光都市であるケアンズには、多くのホテルやレストランがあります。ワーキングホリデーの参加者は、これらの施設でフロントスタッフ、ウェイター・ウェイトレス、ルームメイド、キッチンスタッフなどとして働くことができます。
時給はAU$30以上の求人が多く、求人数も多いためおすすめです。また、ホテルに週AU$200ほどで住み込みできることもあるため、生活費を節約するにはうってつけの職種です。
接客業務を通して、英語力を磨くことができるため、語学力アップを目指す人にもおすすめです。
マッサージ・セラピストや美容師としての専門職
日本で美容師やマッサージ・セラピストの資格を取得している場合は、ケアンズでもその経験を活かすことができます。
ケアンズには、日本人経営のヘアサロンやマッサージ店もあるため、日本語での対応も可能です。また、現地の高い技術力を学ぶことができるため、スキルアップにもつながります。
こう言った専門職は時給も高く、AU$35〜もらえることが大半です。スキルアップをしながら高い時給をもらえるため、日常生活を充実させたい方にはおすすめの職種になります。
ケアンズでのワーキングホリデーに必要な費用
ワーキングホリデーを計画する際には、渡航前の準備費用と現地での生活費を把握しておく必要があります。ここでは、ケアンズでのワーキングホリデーに必要な主な費用を解説します。
ビザ申請や渡航準備にかかる初期費用
ワーキングホリデービザの申請には、申請料としてAU$650が必要です。また、渡航前には、パスポートの取得や航空券の予約、海外旅行保険への加入など、様々な準備が必要です。
航空券の料金は、出発時期や航空会社によって異なりますが、日本からケアンズまでの往復航空券は、10万円〜20万円程度が目安です。海外旅行保険は、ケガや病気の際の医療費をカバーするために必須です。保険料は、期間や補償内容によって異なりますが、1年間の保険で10万円前後が相場です。
これらの初期費用は、合計で約30万円〜50万円程度かかるため、ワーキングホリデーを始める前に、十分な資金を用意しておくことが大切です。
住宅費や滞在費の目安
ケアンズの住宅費や滞在費は、シドニーなどの大都市と比べ比較的安くなっています。
実際にデータを見てみると、ケアンズのあるクイーンズランド州の一人暮らし用物件の家賃相場の平均は週あたりAU$590とシドニーのあるニューサウスウェールズ州の週AU$720に比べかなり安くなっています。
そのため、一人暮らしをする方は家賃として月AU$2500〜、シェアハウスでもAU$1500ほどはあると安心です。
また、語学学校に通う場合は、授業料として週AU$200〜400ほどが必要です。滞在方法や語学学習の有無によって、生活費は大きく変わってきます。自分の予算に合わせて、最適な滞在方法を選ぶことが大切です。
交通費や娯楽費などの変動費
ケアンズ市内の交通費は、バスやトラムを利用する場合、1回の乗車でAU$2〜5程度です。バスは、市内の主要な場所をカバーしており、トラムは、市内中心部を周遊しています。
また、自転車をレンタルすることもできます。市内であれば、1日AU$10程度でレンタルできるため、自転車で移動するのもおすすめです。
一方、観光地へのツアーや娯楽費は、目的や頻度によって大きく異なりますが、月にAU$100〜300程度を目安に計画しておくとよいでしょう。また、市内のバーやクラブで飲食を楽しむ場合は、1回の外出でAU$50〜100程度かかることもあります。
これらの娯楽費は、自分の好みや興味に合わせて、予算を調整することが大切です。
ケアンズでワーキングホリデーを充実させるコツ
ここでは、ケアンズで過ごす休日の過ごし方や、現地の人との交流方法などを紹介します。
世界遺産グレートバリアリーフでのマリンアクティビティ
グレートバリアリーフは、世界最大の珊瑚礁で、その美しさと生態系の豊かさから、世界遺産にも登録されています。ケアンズから船で約1時間半ほどの場所に位置し、シュノーケリングやダイビング、グラスボートクルーズなど、様々なマリンアクティビティを楽しむことができます。
特に、シュノーケリングは、珊瑚礁の美しさを間近で見ることができるため、人気のアクティビティです。ケアンズ市内には、多くのツアー会社があり、初心者でも安心して参加できるプログラムが用意されています。
熱帯雨林キュランダ観光と豊かな自然体験
ケアンズから電車で約2時間ほどの場所にある、キュランダ高原は、世界遺産に登録されている熱帯雨林が広がる地域です。
スカイレールと呼ばれるロープウェイに乗って、熱帯雨林の上を空中散歩することができます。また、キュランダ村では、先住民アボリジニの文化に触れることができる施設や、コアラやワラビーなどの動物と触れ合えるパークもあります。
ケアンズ郊外のビーチリゾート巡りとリラックスタイム
ケアンズから車で約1時間ほどの場所には、ポートダグラスやケープトリビュレーションなどの美しいビーチリゾートがあります。
白い砂浜と青い海のコントラストが美しく、のんびりとリラックスできる場所として人気があります。また、ビーチ沿いには、おしゃれなカフェやレストランも並んでおり、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
現地の友人との交流とオージーカルチャーの体験
ワーキングホリデーでは、仕事を通じて、現地の人と交流する機会が多くあります。オーストラリアの人は、一般的にフレンドリーで親切な人が多いため、積極的に話しかけてみるのがおすすめです。
また、ケアンズには、多国籍な人々が集まる環境があるため、様々な文化や価値観に触れることができます。現地の友人とバーベキューをしたり、ビーチでサーフィンを楽しんだりと、オージーカルチャーを体験してみてください。
まとめ
ケアンズはワーキングホリデーに最適な都市であり、豊かな自然環境と充実した日本人コミュニティ、比較的安い物価など、多くの魅力があります。
また、観光業が盛んなため、様々な仕事を経験することができるのも大きな利点です。ワーキングホリデーを通じて、英語力を磨き、グローバルな視野を養いながら、ケアンズの大自然を満喫してみてはいかがでしょうか。