オーストラリアはとても人気なワーキングホリデー先であり、実際にワーキングホリデーをお考えの方も多くいるかと思います。しかし、ビザの種類や申請方法、必要な準備などについて、十分な情報を得ることは容易ではありません。
そこで、この記事ではオーストラリアワーキングホリデービザに関して、基本的な知識から申請の手順、取得後の生活に至るまで徹底的に解説します。
オーストラリアワーキングホリデービザに関する基本情報
まずは、オーストラリアワーキングホリデービザに関する基本知識を紹介します。
オーストラリアのワーキングホリデービザとは?
オーストラリアのワーキングホリデービザは別名サブクラス417と言われており、18歳から30歳までの若者を対象とした、最長12ヶ月間の滞在を可能にするビザです。
このビザの主な目的は、オーストラリアでの休暇と就労体験を通じて、異文化交流や語学力向上の機会を提供することにあります。
ワーキングホリデービザの保持者は、滞在期間中に仕事に就くことができるほか、17週間を上限として学業に従事することも認められています。ただし、就労に関しては同じ雇用主のもとで働ける期間が最大6ヶ月と定められています。
オーストラリアワーキングホリデーの魅力
オーストラリアは、雄大な自然、多様な文化、寛容な社会環境で知られる国であり、ワーキングホリデー先として高い人気を誇ります。
ワーキングホリデービザで滞在中は、美しいビーチやユニークな動植物との出会い、大都市の賑わいなど、様々な魅力を体験できます。また、英語環境に身を置くことで語学力の向上が期待できるほか、国際色豊かな環境で新たな友人を得ることもできるでしょう。
仕事面では、多様な業界で就労経験を積むことができ、将来のキャリア形成にも役立ちます。オーストラリアは、新たな発見と自己成長の機会に恵まれた、魅力的なワーキングホリデー先と言えます。
オーストラリアワーキングホリデービザの申請条件と申請方法
ワーキングホリデービザの申請には、定められた条件を満たし、必要書類を準備したうえで、所定の手順に従って手続きを進める必要があります。
ビザの申請条件
オーストラリアワーキングホリデービザの申請条件は以下の通りです。
- 18歳以上30歳以下の年齢であること
- 日本国籍を保有していること
- 過去にオーストラリアでワーキングホリデービザを取得したことがないこと
- 健康状態に問題がないこと
- 十分な滞在資金(通常AU$5,000以上)を有していること
- 帰国のための航空券または購入資金(通常AU$2,000程度)を有していること
これらの条件を満たしていることを示す書類の提出が求められます。
オンラインでのビザ申請手順
ワーキングホリデービザの申請は、オーストラリア内務省が運営するオンラインシステム「ImmiAccount」上で行います。
具体的な申請手順は以下の通りです。
- ImmiAccountのウェブサイトにアクセスし、アカウントを作成する
- ログイン後、ワーキングホリデービザ(サブクラス417)の申請フォームを選択する
- 申請フォームに氏名、連絡先、生年月日などを入力する
- 必要書類をデジタルデータで添付する
- クレジットカードを用いてビザ申請料を支払う
申請が受理されると、審査結果がImmiAccountまたはメールで通知されます。
具体的な各手続きについて解説します。
ImmiAcountの開設
ImmiAccountのウェブサイトにアクセスして、画像左下部分の「Create ImmiAccount」をタップします。
その後、次の画面の赤枠部分に有効なe-mailアドレスを入力します。この時、メールアドレスは今後も引き続き使用する予定のものにすることをお勧めします。
その後の画面では、個人情報などを入力します。
次のページに進むと、ログインIDの設定やパスワードを忘れた時に再設定用の秘密の質問等を答えた後に右下の「submit」を押すことでアカウント登録が完了します。
ワーキングホリデービザの申請フォーム入力
アカウント作成後、下記画面の左上部「New application」を選択し、選択肢の中から「Working Holiday Maker」→「Working Holiday Visa(417)」を選択します。
その後、計12ページの質問に回答後必要書類のアップロード画面になります。そこでパスポートのコピーや、残高証明書等をアップロードした後に、「Submit Now」をクリックし、申請を完了させます。
ビザ申請料金の支払い
申請完了後、クレジットカードでビザの申請料金であるAU$650を支払う必要があります。この際、支払い後に表示されるTRN番号(Transaction Reference Number)はメモをしておきましょう。
これら一通りの申請が完了すると移民局から「Visa Grant Notification」と書かれたメールが届くので、大切に保管しておきましょう。
ビザ申請に必要な書類
ワーキングホリデービザの申請には、以下の書類の提出が必要です。
- 有効なパスポートの写し
- 滞在資金を証明する銀行残高証明書(通常AU$5,000以上)
- 英語能力を証明する資格試験のスコア(IELTS、TOEFLなど)
- 健康診断の結果(要求された場合)
- 無犯罪証明書(要求された場合)
書類は全てデジタルデータで提出する必要があるため、事前の準備が欠かせません。
オーストラリアでのワーキングホリデーに行く前に知っておくべきこと
ワーキングホリデービザを取得し、オーストラリアに滞在する際には、ビザの条件や現地での生活に関する知識を身につけておくことが重要です。
ワーキングホリデービザで可能な活動や仕事
ワーキングホリデービザの保持者は、オーストラリア滞在中に有効期間中の就労(ただし同一雇用主のもとでは最長6ヶ月まで)、最長17週間の学業(語学学校など)、観光や旅行を通じたオーストラリアの文化体験などの活動が認められています。
就労に関しては、農業、観光業、小売業、飲食業など、様々な分野での仕事が可能です。ワーキングホリデーメーカーに人気の仕事としては、カフェやレストランでの接客業、ファームでのフルーツ狩りや収穫作業、リゾート地でのホテルスタッフなどが挙げられます。
また、学業では語学学校に通うことで、英語力を集中的に磨くことができます。オーストラリアの語学学校は質が高いと評価されており、多様なコースが用意されています。
観光や旅行は、オーストラリアの大自然や文化、歴史に触れる絶好の機会です。ワーキングホリデービザの長い有効期間を活かして、様々な地域を訪れ、多彩な体験を積むことができます。
ワーキングホリデービザで認められた範囲内で、自分の関心や目的に合った活動を積極的に行うことが、有意義なワーキングホリデーにつながるでしょう。
ビザ条件の理解と遵守
ワーキングホリデービザの保持者は、ビザに付随する条件を十分に理解し、遵守することが求められます。
例えば、同一雇用主のもとでの就労期間が最長6ヶ月に制限されていることや、ビザの有効期間が最長12ヶ月であること、学業に従事できる期間が最長17週間に制限されていることなどの制限があります。
これらの条件は、ワーキングホリデープログラムの趣旨を反映したものです。ワーキングホリデービザは、特定の雇用主のもとで長期間働くことを目的としたものではなく、あくまでも休暇中の就労体験を目的としています。また、学業の期間制限は、就学ビザとの区別を明確にするためのものです。
ビザ条件に違反した場合、ビザが取り消されたり帰国させられたりするリスクがあるため、注意が必要です。ビザ条件の理解と遵守は、オーストラリアでの滞在を合法的かつ安全なものにするために不可欠です。
ビザの内容を十分に確認し、条件に沿った行動を心がけることが重要です。わからないことがある場合は、オーストラリア内務省や信頼できる情報源に相談し、適切な対応を取ることが賢明です。
セカンド・サードワーキングホリデーの概要
初回のワーキングホリデービザの有効期間が終了した後も、一定の条件を満たせば、セカンド・サードワーキングホリデービザの取得により滞在期間を延長することができます。
セカンド・サードワーキングホリデーとは?
セカンドワーキングホリデーとは、初回のワーキングホリデービザ終了後、指定された条件を満たすことで取得できる2年目のビザです。
さらに、セカンドワーキングホリデービザ終了後に条件を満たせば、サードワーキングホリデービザを取得し、3年目の滞在が可能になります。これらのビザを活用することで、最長3年間のオーストラリアでのワーキングホリデーを実現できます。
ワーキングホリデービザの延長条件
セカンドワーキングホリデービザの取得には、以下の条件を満たす必要があります。
項目 | 内容 |
---|---|
申請条件 | 政府指定地域にて最低3ヶ月(88日間)以上の季節労働に従事すること |
ビザ申請費用 | 650豪ドル |
年齢 | ビザ申請書が受理された時点で18歳以上30歳以下 |
また、サードワーキングホリデーの条件は以下の通りです。
項目 | 内容 |
---|---|
申請条件 | 政府指定地域にて最低6ヶ月(179日間)以上の季節労働に従事すること |
ビザ申請費用 | 650豪ドル |
年齢 | ビザ申請書が受理された時点で18歳以上30歳以下 |
指定業種は、農業、漁業、建設業、鉱山業、高齢者介護などが含まれます。
詳しい条件や、指定業種に関しては移民局のサイトをご確認ください。
https://immi.homeaffairs.gov.au/visas/getting-a-visa/visa-listing/work-holiday-417
セカンド・サードワーキングホリデービザの申請方法
セカンド・サードワーキングホリデービザの申請は、初回のワーキングホリデービザ申請と同様に、オンラインで行います。
申請には指定業種に従事したことを証明する書類が必要です。具体的には、ImmiAccountを通じて申請フォームを入力し、必要書類を添付、申請料を支払えば、延長申請の手続きは完了です。
まとめ
オーストラリアのワーキングホリデーは、語学力向上はもちろん、雄大な自然や国民性が穏やかなことから非常に人気のワーキングホリデー先となっています。
オーストラリアのワーキングホリデービザ申請には条件や必要書類があるので、よく確認し、オンラインで手続きを進めましょう。ビザ取得後は、就労や学業などの条件を守り、有意義な時間を過ごすことが大切です。
セカンド・サードワーキングホリデービザを活用すれば、最長3年間の滞在も可能なため、ワーキングホリデーを通して得られる経験は、とても貴重な経験になるでしょう。