「語学留学をしたいけど、留学先の選び方や費用など知らないことが多い…」と悩まれている方は多いのではないでしょうか。
海外の語学学校などに通い、語学力アップを目指す語学留学は、人生に大きな影響を与えるものです。だからこそ、しっかりと情報収集をする必要があります。
今回は、語学留学先の選び方や人気の国、かかる費用についてご紹介します。
さらに、語学留学におけるコースの種類や、語学留学をする際に押さえるべきポイントなども解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
語学留学をするメリット
語学留学をするメリットは、以下の3つです。
- 外国語だけの環境で語学力アップを目指せる
- 語学以外の知識や経験も得られる
- 大学受験や就職活動でのアピールポイントになる
ここからは、上記3つのメリットを解説します。
外国語だけの環境で語学力アップを目指せる
日本で外国語のレッスンを受けるよりも、語学留学をする方が大きく語学力アップを目指すことが可能です。
語学留学では、朝から晩まで外国語漬けになるうえ、語学力アップのモチベーションが高い仲間と一緒に学べる環境があります。
もちろん、留学では努力も求められます。それゆえ、「外国語だけの環境で語学力アップを目指したい!」という方にとっては、語学留学は最適の選択だといえるでしょう。
語学以外の知識や経験も得られる
語学留学には、語学以外の知識や経験を得られるというメリットもあります。
例えば、海外で出会った人達と生活することで、「異文化の理解」「多様な価値観の理解」「コミュニケーション能力の向上」「積極性の向上」などにつながります。
グローバルな環境での生活は、日本にいては得られない知識や経験を得られます。自分の価値観が変わり、自信にもつながります。きっとポジティブな意識の変化が生まれることでしょう。
大学受験や就職活動でのアピールポイントになる
大学受験や就職活動でのアピールポイントになるのも、語学留学のメリットです。
例えば、採用の基準として一定の語学力を条件としている会社もあります。
語学留学中に得た語学力・経験・学びを大学受験や就職活動でアピールすることで、大学や会社からの評価につながるでしょう。
語学留学におけるコースの種類
語学留学におけるコースの種類は、以下のようなものがあります。
一般英語コース | 総合的に英語力の向上を目指すコース |
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英会話コース | 日常会話のためにリスニングとスピーキング能力向上を目指すコース |
進学準備コース | 大学などへの進学に役立つ語学力を向上するためのコース |
ビジネス英語コース | ビジネスに必要な英語の習得を目指すコース |
試験対策コース | TOEIC・TOEFL・IETLS・ケンブリッジ検定などの試験対策をするコース |
専門英語コース | ITやファッションデザインなど、専門的な知識やスキルを海外で学ぶコース |
サマースクール | 18歳未満を対象に夏休みに行われる短期留学で、語学力などの向上を目的としたコース |
上記のように様々なコースから、今の語学力や目的に応じてコースを選べるので、「現在の語学力に自信がない」という方も問題なく留学することができます。
留学の期間は、短期留学(数週間〜約3ヶ月)が主流ですが、学校によっては長期留学(約4ヶ月以上)もあります。目的や予算などを決めて自分に合った留学期間を選ぶと良いでしょう。
語学留学先の選び方
語学留学先の選び方として、以下の4点を参考にすると良いでしょう。
- 目的に合った語学学校を選ぶ
- 予算に応じて国を選択する
- 治安を考慮して国を選ぶ
- 文化や環境で国を選ぶ
ここからは、上記4つの留学先の選び方を解説します。
目的に合った語学学校を選ぶ
語学留学先を選ぶときは、目的に合ったところかを考えてみましょう。
例えば、「英語を学びたい」場合であっても、「資格にチャレンジしたいから資格対策コースがある学校」「医学英語を学びたいから医療英語コースがある学校」といったように、目的に沿って選ぶ必要があります。
予算に応じて国を選択する
海外留学する際には、予算に応じて国を選択するのも、重要な選び方です。海外生活をする上では、為替レートや現地の物価なども考慮する必要があります。
「アメリカやイギリスなど欧米圏の人気都市では学費や生活費が高い」「フィリピンやマレーシアなど東南アジアは国によっては生活費を抑えることができる」といったように、国や都市によってかかる費用が大きく異なリます。
ご自身の予算と現地での生活コストを見比べながら国を選択しましょう。
治安を考慮して国を選ぶ
語学留学先の国や都市を選ぶ際は、治安も考慮しましょう。海外留学先で日本ほど治安が良い国は数える程です。
国や都市によっては、空き巣やひったくりなどの軽犯罪が多い国や、銃による犯罪や強盗などの事件が多い国もあります。また、「昼は比較的安全だが夜になると犯罪が増える」といったエリアもあります。
安全に学習に専念するためにも、その国や都市・学校周辺の治安状況など事前に詳細に調べておく必要があります。
文化や環境で国を選ぶ
文化や環境もチェックしたうえで、国を選ぶことも大切です。
海外で生活するわけですから、生活文化や食文化など自分に合う国を選びたいものです。
また、気候・天候・衛生環境・住環境などは国によって大きく異なります。
自分に合わない国を選んでしまったことで、「ストレスを抱えて学習に集中できなかった」といったことにならないように文化面や環境面も重視しましょう。
語学留学で人気の国【国別の特徴】
語学留学で日本人に人気の国は、以下の7か国が挙げられます。
- アメリカ
- カナダ
- イギリス
- オーストラリア
- ニュージーランド
- フィリピン
- 韓国
こちらでは、上記7か国の特徴について解説していきます。
アメリカ
アメリカは、国土が広く主要な都市には非ネイティブ向けのたくさんの語学学校があります。そのため、好きな都市や気候などを考慮して学校を探せるというメリットがあります。
また、学校の数が多いこともあって、その中から学費の安い学校に絞って探すこともできます。大学付属の語学学校もありますので、ゆくゆくは「大学進学を考えている」方におすすめできます。
「アメリカ英語を身につけたい」という方は、本国アメリカで学ぶのが最適です。州、都市、地域、校風、コースなどを考慮して調べてみましょう。
カナダ
カナダの語学学校は、トロント、バンクーバーに多くあります。雄大な自然と都市生活が両方楽しめる生活環境も魅力な国です。比較的治安も良く差別が少ない点も留学生にとっては魅力的です。
加えて、世界的にも高い教育水準の国であり、語学学校にも様々なコースが用意されています。英語力アップのための環境としては申し分ないといえるでしょう。
一方で、日本人の生徒の割合が多い学校もあり、せっかく留学したのに、現地ではあまり英語を使わなかったというケースもよく聞かれます。自ら英語を積極的に使うことを意識して学ぶ姿勢が重要となります。
イギリス
イギリスは、「イギリスの標準語であるキングスイングリッシュを学びたい」という方にはぴったりの国です。非ネイティブ向けの語学学校もロンドンはじめ大都市にはあります。
イギリスは伝統と歴史がある国ですので、英語学習だけでなく、生活様式やビジネスの慣習まで様々なことを学べるでしょう。
オーストラリアやカナダなどと比べ、語学学校に留学する日本人の割合も少ないので、英語学習漬けの毎日をおくることで、スキルアップすることができるでしょう。
オーストラリア
オーストラリアは、英語が母国語で、さらに温暖な気候とオープンな雰囲気もあって世界中からたくさんの留学生が訪れ生活しています。シドニー、メルボルン、ブリスベンといった都市はもちろん、ゴールドコースト、ケアンズなどリゾート地にも語学学校があります。
オーストラリアの特徴は留学生を保護する法律がある点です。例えば、学校が閉鎖されるなどの事態が起きた場合、費用面の対処をしてくれるため、返金されないなどのトラブルが起こりづらく安心です。
また、200ヶ国もの人々がオーストラリアで暮らしているため、語学学習だけでなくグローバルな生活環境を楽しむことができます。
オーストラリアはワーホリもできますので語学留学をしながらお金を稼ぐことも可能です。
ニュージーランド
ニュージーランドは、治安が良く雄大な自然を感じられる国のため、「のびのびとした環境で語学力アップを目指したい」という方に相性が良いでしょう。
日本のように春夏秋冬の変化が見られる気候で生活しやすく、移民の割合も多いので差別意識が少ないという利点もあります。
一方で、語学留学する日本人の数も多いので、英語漬けの毎日を送るためには積極的な英語での会話が求められます。
フィリピン
フィリピンは、東南アジアの中ではシンガポールに次いで英語が使われている国です。
リゾート地でもあるセブ島には、たくさんの語学学校があり、「安い」「近い」「お手軽」ということもって近年日本人に人気の語学留学先です。
他の国では10人以上のグループレッスンが主流ですが、フィリピンの語学学校ではマンツーマンレッスンも多く、レベルや目的に応じた様々なコースが用意されています。
ネイティブレベルの教師もいますので英語上級者でも留学先として選ぶことができます。
またフィリピンは学費が安く物価も安いです。3食込みの寮を完備している学校もあり、留学費用を抑えたい人には最適の国です。
気になるのが治安面ですが、一人でローカルエリアに行かない、夜間に出歩かない、など気を付ければ危険な目に遭うことはほとんどないでしょう。
韓国
韓国はドラマ、映画、音楽などの影響からか、留学先として選ぶ人が増えています。
韓国語留学者の特徴は、ビジネスやスキルアップというよりも、趣味が高じてという人が多いようです。「字幕無しで韓流映画を見たい」「K-POP音楽を歌えるようになりたい」といった目的がよく聞かれます。
日本にも韓国語学校はたくさんありますが、現地の生活を楽しみながら韓国語を学びたいならば語学留学はおすすめです。
語学学校はソウルや釜山など大都市に多く、そこでは日本人向けに韓国語を学びながら、メイク・K-POP・ダンスも併せて学べるコースなども用意されています。
韓国は日本からも距離的に近いため、気軽に留学しやすいというメリットもあります。
語学留学先での滞在方法の種類
語学留学先での滞在方法は、主に以下の4つがあります。
- ホームステイ
- 学生寮
- アパート(コンドミニアム)
- シェアハウス(ルームシェア)
ホームステイ
ホームステイは現地のホストファミリーの家に滞在して一緒に生活することです。「現地の日常生活を体験したい」「リアルな現地語を学びたい」というなら、ホームステイからは多くの学びを得られます。
学生寮
学生寮は、学校側が用意した宿舎に宿泊して他の学生と一緒に共同生活をします。「他の生徒と交流を深めることができる」「費用が安くなる」「食事の用意をする心配がない」といったメリットがあります。
アパート(コンドミニアム)
他人の家に住んだり、共同生活が煩わしいという場合、現地にアパートやコンドミニアムを借りて生活するという方法もあります。費用は高くなりますが、プライベートを保つことができます。同じ理由からホテルを1ヶ月単位で契約する留学生もいます。
シェアハウス(ルームシェア)
シェアハウス(ルームシェア)は一つの家やアパート区画に複数人が暮らすというもので、シェアすることで一人あたりの家賃が安くなります。家賃が高い海外の都市部では多くの若者が利用している住居形態です。インターネットで検索して簡単に探すことができます。
語学留学にかかる費用はどれくらい?
留学にかかる費用は、期間や国(都市)にもよりますが、一般的に1年未満の留学では「100万円未満」が最も多く、1年以上の留学では「200万円以上」が43.3%、「100万円以上200万円未満」が約21.1%となっています。(文部科学省の資料p.17 より)
学校やコースによっても費用は大きく異なりますので、上記よりも費用が高くなったり、あるいは安くなるケースも当然あるでしょう。
語学留学では、「費用を安く抑えたい」という声が多く聞かれます。そのような方は、以下のような方法を活用してみてください。
- 留学先の学校の長期割引制度を利用する
- 物価の安い国や都市を選ぶ
- 航空運賃の安い時期を選ぶ
- シェアハウス(ルームシェア)を利用する
- 自炊で食費を抑える
語学学校に長期間の申し込みをすることで、長期割引として10%以上授業料が安くなる場合もあります。
また、一般的に長期の休み(夏休み、春休みなど)の時期は費用が高くなる傾向があります。4〜6月中旬(GWを除く)や、10〜12月上旬といった時期は、航空運賃が安い傾向にあるので狙い目です。
語学留学を成功させるために準備しておくべきポイント
語学留学を成功させるために事前に準備しておくべきポイントについてお伝えします。
- 留学前に語学力の向上に務める
- 初心者は基礎力を身に着けておく
- 情報収集などの準備は早めに行う
- 留学資金は余分に準備しておく
- 海外留学保険への加入を検討する
こちらでは、上記5つのポイントについて解説します。
留学前に語学力の向上に務める
語学留学では、現地の学校に行ってテストをおこない、そのレベル判定によって受講するクラスが決まります。テスト結果によっては、ご自身が望む受講内容を受けられないケースがでてきます。
そうなると下のレベルからのスタートとなって、貴重な留学期間を無駄にすることにもなりかねません。現地の学習を実りあるものにするためにも留学前にできるだけ語学力の向上につとめておくことが大切です。
また、留学中にこのレベルまでは必ず到達するという目標設定をあらかじめ決めておくと良いでしょう。
初心者は基礎力を身に着けておく
勉強は留学後にやればいいということで事前学習をおろそかにする人がいます。しかし、いざ初心者の状態で入学すると授業について行けず、一緒に学習する生徒との間でコミュニケーションも取れずに苦労します。
習得スピードを上げるために基礎文法や頻出単語はしっかりマスターしておきましょう。また、簡単な自己紹介や身の回りの説明ができるような頻出会話は暗記しておくと良いでしょう。生徒や先生と話をしたくても「言葉が出てこない…」とならないようにしておきたいものです。
情報収集などの準備は早めに行う
語学留学をする場合、できるだけ早めの準備することが得策です。遅くても半年ぐらい前から留学先や学校など調べることをおすすめします。
人気の学校によっては定員になるケースもあります。パスポート、ビザなどの手続きに時間を要する国もあります。また、航空券も時期によっては取れないこともあります。
どこの学校が良いかよくわからない、自分で手続きが面倒という方は留学エージェントに相談してみるのも良いでしょう。コンサルタントが様々な留学の悩みや手続き方法についてアドバイスしてくれます。
留学資金は余分に準備しておく
留学中は怪我や病気、さらには盗難などによって予期せぬ出費が必要になることがあります。また、もう少し留学を続ければ目標の語学習得が叶う、資格が得られるといったケースもあります。
ぎりぎりの予算で留学をしている場合、資金が尽きたらすぐに帰国せざるを得なくなります。しかし、留学資金を余分に準備しておけば、そのような時にも困ることはありません。
海外留学保険への加入を検討する
留学中の事故や病気などのトラブル対策として、海外留学保険への加入も検討しましょう。海外留学保険とは、留学先での怪我や病気の治療費、持ち物の盗難があったときなどに補償される保険のことです。
特に海外は医療費が高い国が多いですので、大きな病気や怪我をした場合、入院治療費が支払えないということにもなりかねません。保険は国内で加入と現地で加入する方法があります。
国内の海外留学保険の料金はやや高めですが、日本語で保険内容を確認後に加入できますし、トラブルがあった場合、日本語でサポートを受けられるので安心です。
一方、現地に行ってから海外の保険に加入するという方法もあります。費用は国内の保険会社に比べて安い商品が多いですが、難しい保険に関する英語の約款を読んでそれを理解したうえで、英語で加入手続きをしなくてはなりません。
英語に自信がなければ留学前に国内で加入することをおすすめします。
まとめ
語学の勉強やスキルアップは日本にいてもできますが、学びたい母国語の国に住みながら語学学習をするというのは人生において貴重な体験ということが言えます。
語学学習をしながら現地のネイティブと交流をするチャンスを増やせば、日本にいるよりも確実に語学レベルはアップするでしょう。
語学留学は短期からでも可能ですので、興味がある方は時間と費用の都合がつけば、思い切ってトライしてみることです。その際、自分の行ってみたい国や都市、予算など、しっかり下調べをしておくことが大切です。
また、語学学校は入学をすぐに受け入れてくれる学校もあれば、半年前から手続きが必要な人気校もあります。学校や留学方法について詳しく知りたい場合、留学エージェントに相談してみるというのもおすすめの方法です。
語学留学は事前の準備が重要ですので、しっかり調べて留学を成功させましょう。